- 2015年11月 の記事一覧
- 2015年11月26日(木) 記事No.2134 イルミネーション
- 2015年11月20日(金) 記事No.2133 畳の歴史
- 2015年11月10日(火) 記事No.2132 畳の表替え作業工程
- 2015年11月03日(火) 記事No.2130 いろんな畳表
2015年11月26日(木) 記事No.2134
2015年11月20日(金) 記事No.2133

平安時代には貴族の住まいの建築様式である寝殿造に座具や寝具としての置き畳として使われていて、この頃には畳床、畳表、畳縁、が一体となった現代の畳に似た物になったようです。そして畳(畳床、薦の枚数)の厚さや、畳縁の(畳縁は奈良時代からあった)模様や色で座る人の身分が、決まり厳しい身分制のもとに、封建的な制度や風習が出来ていきました。
その中で高い身分の方に使われる、繧繝縁(写真左)や高麗縁(写真右)は古代に寺院を飾る錦として渡来した織物を、畳縁に使用したものといわれています。
この頃の絵巻に火事の絵が描かれているものがありますが、畳を担いで走る人の絵が書かれているので、とても畳は貴重で大事なものであったのがうかがえます。
鎌倉時代はじめごろはやはり置き畳での使用だったようで、絵巻物等にも来客のための座具や寝具用にに畳を運んでる絵が描かれています。
しかし鎌倉時代の終わり頃には現代と同じように建物の一部として部屋に畳を敷き詰めてある様子が絵巻(法然上人絵伝)に描かれています。
これは位の高いごく一部の貴族の邸宅での話で、庶民にはまだ畳は縁遠いものであったと考えられます。
イグサ http://tatamiyamori.blog90.fc2.com/blog-entry-912.html
2015年11月10日(火) 記事No.2132
これから畳表替え(古い畳表から新しい畳表に張り替えること)作業工程を紹介します。昔より機械化がずいぶん進んできましたが、重要なのは人の技術です。

まず始めに畳を裏にして、畳表と畳床を縫っててある糸をほぐします。

包丁で畳縁を縫ってある糸を切り、畳縁をはがします。

畳表がはがされた畳床の端が、膨らんでいる場合、機械で抑えながら縫い付けて締めなおします。(時と場合によります)

畳床に畳表の切れ端や、ワラなどを手縫いで縫いつけ修理します。

畳表を準備します。

機械で畳床に畳表を縫い付けます。

畳の床に合わせて畳表を切断します。これで畳表を張る作業は終了です。

畳の縁(へり)を付けていく作業です。縁の裏側をまず縫っていきます

畳縁をひっくり返して、縁の隅(角)を止め、縁の側面を縫います。

畳表替えの完成です。
いくつもの工程を経て一枚の畳表替えが完成します。